三歳までの栄養
地元近隣で、生後八ヶ月の子にリンゴを与えて重篤な状態に陥らせてしまったとの報を耳にしました。
消化機能や循環機能の未発達の時期に消化の悪い固形物を与えるのは、本当は体に合わないのですが、近年の諸マニュアルなどでは、野菜や果物を与えるようになっているようです。
人間の場合は三歳前後、犬の場合は八ヶ月、猫だと一年半前後は、動物性タンパクを主軸に食事を設計しなければなりません。
野生暮らしの場合は、色々口に入れても歯がない間はそれに見合ったものを食べるようになっていますが、昨今では人間のみならず犬猫においても、イモが良いとか可笑しなことが罷り通っています。
哺乳類においては、糖分も乳糖から得ると共に、動物性タンパク質主体の栄養素を得ています。
いろいろな食べ物に対応できるように、徐々に訓練するのも構いませんが、本質を見誤ってはならないと思います。
これはマニュアルを作った組織が悪いのであって、下部団体の従業員もまた被害者と言えると思います。
体を動かすエネルギーは糖、体を作るのはタンパク質で、魚における実験によると、動物性と植物性とでは、動物性のほうが数時間、植物性よりも速く体に影響を与えることが、飼料の研究からも明らかになっています。魚より体の大きな人間ならばなおさらでしょう。
そうでなければ、医療界で薬の分量を体重を元に計算すること自体が間違っているということになります。
それゆえ、消化能力の発達が未熟な場合や、衰えている場合などは、動物性タンパク質主体の栄養素を摂取しながら、塩やミネラル、ビタミンや糖などを配分すれば良いということです。
ちなみに、繊維質はただの滓です。消化が悪いもので疲労すれば逆効果となります。
過食や糖分(砂糖)過多の人が、消耗するのに役立つのと、消化しようと胃袋が活発に蠕動運動をするという、運動上の働きによって、腸の蠕動運動も刺激されるというに過ぎません。何らかの理由で胃の収縮が弱くなっている場合は、繊維質を摂れば摂るほど、腸が動かなくなることになります。